くわいを食べましょう。

慈姑と漢字で書いて、くわいと読む。お節料理に使われているから、ご存知の人も多いでしょう。なんでお節に使われるかというと、球塊上部に芽が出ていることから、芽が出る、めでたい、ということで正月の縁起物として利用されるのです。収穫期は、12月からなので、12月からが旬ですね。くわいはお節のような煮物だけでなく、素焼きにしたり、素揚げにしたり、茶碗蒸しに入れたり、いろいろな調理方法があるのですよ。もう遅いけど、お節にいれるくわいは、一度湯がいて水にさらし灰汁を抜き、出し汁と砂糖、塩を少々で、クチナシの実を入れて煮ると、黄色い色で鮮やかに染まります。さて、くわいの栄養、行ってみましょうか。

クワイは栄養豊富で高エネルギーの根菜で、炭水化物やタンパク質が豊富です。炭水化物、つまりデンプンの含有量は全体の30%を占め、サツマイモに近い値です。タンパク質は、芋類の4倍ほど含みます。だから高エネルギーなんですね。ミネラル類では100グラム中、カリウムが600ミリグラム、マグネシウムが34ミリグラム、リン150ミリグラム、鉄分0.8ミリグラム、さらに亜鉛、銅などを含みます。ビタミン類では、ビタミンEは3.1ミリグラム、ナイアシン1.9ミリグラム、パントテン酸0.78ミリグラム、葉酸140マイクログラム、さらにビタミンB1、B6、B12などを含みます。くわいの根元に含まれる苦み成分は、プロテアーゼインヒビターといわれる物質で、発ガン遺伝子の活性を抑制したり、免疫力アップをサポートします。旬ならではくわいのおいしさと栄養、この機会に堪能しましょうね。