貧血がちょっと気になった、から。

貧血といえば、鉄分不足。その鉄分にも、吸収の良いヘム鉄と、吸収の悪い非ヘム鉄があります。ヘム鉄は、肉や魚の多く含まれ、中でもレバーには多く含まれているんですよ。ただレバーを食べ過ぎるとビタミンAが過剰に摂取されて、食欲減退を引き起こす場合があるので、食べ過ぎはご注意を。非ヘム鉄は、ホウレンソウなどの野菜や、大豆製品、ヒジキなどの海藻類に含まれています。ところで、この非ヘム鉄の吸収率は2〜5%と低いので、ヘム鉄が多い食品と食べ合わせるといいんです。とは言っても、ヘム鉄の吸収率も10%くらいですが。1日に、人間の体内から排出される鉄分は1ミリグラムくらい。で、鉄分の吸収率は大雑把に10%ということで、1日の摂取推奨量は10ミリグラム以上。女性なら2割り増しくらいでしょうか。

ビタミンCは非ヘム鉄の吸収率をアップさせてくれます。だから、食事のあとで、ビタミンCの多い果物をデザートとして食べるのは理にかなったことです。また、タンパク質も血液の材料になるだけでなく、鉄分の吸収率を高める働きもあるのです。さらに、ビタミンB6、B12、葉酸が多いと鉄分の吸収率は上がります。すき焼きをすると鉄分が豊富に摂取できるといいます。これは、すき焼きの鍋が、鉄製だから。器や調理道具からだって、鉄分は吸収できるのですよ。なので、包丁は、鉄のものがおすすめなんです。逆に吸収を妨げるのは、コーヒーやお茶に含まれるタンニン。鉄がタンニンと結合して吸収を妨げるのです。鉄分をしっかり吸収したいときは、食後のコーヒーやお茶は沢山飲まないように。