20年勤務のパートさんの時給は1000円。

とある医院、といっても通い付けの街のお医者さんなんですが、その待合室で、パラパラと「暮しの手帳」を読んでいました。この「暮しの手帳」っていうのは、私が小さな時から愛読というか、幼児の頃は母親がそこに載っている童話を読み聞かせてくれたものです。で、今のその雑誌には、わたしの仕事というコラムのような、たぶん一般の人でしょうか。自分の仕事の内容を紹介しています。私が手に取った号は、都内デパ地下の総菜売場を担当するパート従業員のお話でした。その方は50歳代で、パートとして20年も勤務していて、週休2日で月収は16万円にしかならないそうです。そりゃ〜、時給が1000円ならその程度でしょうね。最近の東京は、時給1000円では安すぎてパートやアルバイトは集まりません。その結果、外国人の留学生とかを必死に集めて、人材を確保しているようです。でも、合理的な考えを持つ外国人って、すぐにもっと時給の高い仕事にすっぱりと移っちゃうんですよね。やはり、外国人留学生達に日本人としての情は通じにくいようです。彼らにはお金が一番でしょうからね。さて、50代のパートおばさんのお話に戻りましょう。そのおばさんはもう20年のベテランなので、基本的な接客用語や正しい言葉遣いはもう指導できる立場にあるそうです。商品知識や商品の値段、惣菜の原材料、食物アレルギー食品に関する専門知識などもパートさんといえども必要です。ただ、時折持ち場の百貨店が変わったりするので、その百貨店のルール、クレジットカードの関わる知識など、その都度に覚えることは山ほどあるんですって。大変ですねえ。これは外国人留学生には務まりませんねえ。で、惣菜店一日の売上げはお弁当が10万円、お惣菜も10万円で、土日はそれぞれ2万円ほど少ないとか。年末のおせちの時期は、1日で50万円の売上げを記録することもあるそうです。もちろん、そのパートおばさんの顔なじみ客も沢山いらっしゃるそうですよ。なのに、ずーっと時給1000円って、なんだか可哀相な気がします。その分、経営者だけが儲かるってことですね。皆さん、起業や自営した方がいいですよ。いくら勤続してもパートさんの時給は上がらないものですね。