幸せな一生の最後、「家で親を看取る」。

何とはなしに日曜日の夜は、NHKスペシャルを見てしまいました。はじめは9時くらいから、チャンネルをいろいろと変えていたけど、民放はくだらないバラエティ番組ばかりでうんざりしますよね。早く、ビフォーアフターを放映してくれませんか。まあ、そんなわけで、いろいろとチャンネルを変えているうちに、NHKでふと手が止まってしまいました。私はめったとNHKを見ることはないんですよ。ブラタモリは面白かったんだけど、それも終わっちゃったしね。あーあ、もういちど、ブラタモリをやってくれませんかねえ。で、NHKで手が止まったときに、画面では介護空しく人が亡くなっています。ちょっと衝撃が走りました。番組のタイトルは「家で親を看取る、その時あなたは」となっていました。思わず目が釘付けになって、とうとう最後まで見てしまいました。番組に登場したご家族は、よくぞ出てくれました、と思うばかり。そうなんですよね、親の介護ってのは大変なのです。私も相方も、親は健在でまだまだ元気だからいいのですが、やがてはこんなことを考えなければならないし、私たち自身だって、やがて老いを迎えるわけですから。おばさんですから、もう老いていますけれどね。でも、介護というか、治療の手段の中で、胃瘻というのは残酷な治療法というか、延命手段ですよね。本人の意思を全く無視して、構わずに液状の食事を投入するって、残酷の何者でもないと思います。よく、日本は長寿だと言われていますが、そんなことをしながら長寿の偶像を作り上げているのではないか、などと勘ぐってしまいます。日本には寝たきりの老人が多くいらっしゃいます。一方で、欧米では、寝たきり老人はほとんどいないようです。それは、高齢や不治の病の終末期では口から食べられなくなるのは当たり前で、胃瘻や点滴などの人工栄養で延命をはかるのは良くないと考えているからなんですね。つまり、終末期の胃瘻や点滴は唐人虐待なんだと考えるからなんです。だから欧米では、終末医療で老人が両手を拘束されることもないそうです。私も、病院で両手を縛られている老人患者を良く見ました。残酷ですね。確かに、鼻や口にチューブを差し込むなんて、いくら治療だと言っても、本人にとってはいやだし、まさに虐待ですよね。日本の終末医療って残酷すぎるんですよ。治療で痛いとか、苦しいのは絶対にいやですから、私たちは、やがてはぽっくりと死にたいものです。重たいテーマですが、誰しもいつかは考えなければならないことなのですね。民放はノー天気でいいですよね。