テルマエ・ロマエ、やっぱり観るのをやめます。

テルマエ・ロマエって、阿部寛さんが主演のコメディー映画で、全編お笑い一色で、本当に愉快痛快の雰囲気がびしびし伝わってきますよね。もちろんテレビの予告編を見てですが。映画に関してあんまり触手が動かない私も、思わず観たいと思うようになりました。その参考にするものってのは、テレビコマーシャルというか、予告編でしかありませんよね。うわ〜、みたいみたい、という欲求が募ります。幸いなことに、映画はとっくに封切りがされています。で、見に行ったお友達に感想を聞いてみました。「どお、面白かった〜?」「うん、面白かったよ、前半だけはね」。まあ、通常の映画って、たとえば、喜劇なら男はつらいよに代表されるように、笑いあり、恋心あり、涙を誘う場面ありで、それらのエッセンスがバランス良く配合されて、飽きが来ないようにシーンは流れます。でも、友達曰く、テルマエ・ロマエって、前半はお笑い要素たっぷりですごく面白かったそうですが、中盤以降は急にシリアスな展開になり、特に終盤はなんかしらけた感じになって、特に涙を誘うような展開がなくって残念だった、と言っていました。そうだよね、テレビの予告編では、笑える楽しい場面ばかりを流していて、実際ストーリーとしてどうなんだろうと思っていました。はたして、観に行く価値のある映画なのか、ってね。でも、友達の感想を止めました。まあ、1年か2年経ったらテレビで放映するでしょ。その時に観ますから。まだまだ、日本って、喜劇映画を作るのがヘタですね。そういえばこの前、テレビでやっていた映画「阪急電車・片道15分の奇跡」、とっても良かったです。上質で、ときに粗暴で下品で。それでいて、そんなに嫌みでもない。中谷美紀さん、宮本信子さん、南果歩さん、それぞれの役どころがきらめいている。こんな映画こそ、コマーシャルが間に入らない劇場で観ないと。決してレンタルDVDじゃその魅力は伝わってこないでしょう。そんないい映画を期待していますから。宣伝広告の派手な映画って、あんまり面白くないと言われています。だから、テルマエ・ロマエ、私はわざわざ観に行くのをやめます。タダ券をもらったらそりゃ〜行きますよ。そんなものです。タダ券だって、私の貴重な時間を割くわけですから。