香典返しの、安っぽいフェイスタオル。


ちょっと前に、遠い親戚というわけでもないけれど、知人のお父さんが亡くなったということでご仏前、つまり香典をお渡ししました。で、七七日が終わったので、香典返しが送られてきました。それが、なんともまあ、安っぽい、フェイスタオルが2枚だけ。一応、ちゃんと箱に入って、ヨーロッパのブランドロゴが書かれていますけれどね。製造元は中国製です。真新しいタオルですから、まあそれなりの肌ざわり。まさか、こんなフェイスタオル2枚組が、数千円もするとは思えませんけど。心のないお返しだこと。最近は、喪主さんも、お返しギフトを扱う会社も、こころがこもっていませんね。まあ、そういう時代でしょうか。

数年前に、同じように知人に香典を送ったことがある。その時も、タオルだったのですが、それがなんとまあオリジナルデザイン。亡くなった方が、とあるテキスタイルデザインをする方と親しくって、その方の家には、そのデザインによるものが多かった。で、香典返しもその方に品物の制作を依頼したらしいのです。要は、故人が愛用したものを、お返しに送ったということです。そういう思いがあるのですね。だから、そのタオルを使うたびに、これはその人の、と故人を偲ぶことができます。ちょっとした心遣いをする人って、本当にだんだんと少なくなりました。残念なことです。