今の新司法試験をやめて、昔に戻したらどうですか。


弁護士や検察官になるための新司法試験の合格率が、またまた低下しちゃって、過去最悪の合格率だそうですね。なんでも今年の合格者は2063人で、政府が02年に決めた合格者3000人には今年も到達しなかったようです。まったく、かつての自民党公明党政権は、お馬鹿なことを始めたものですね。なにがお馬鹿っぽいかというと、幅広い人材を求めるために大学の法学部卒業以外の人にも司法試験に挑戦してもらおうということで、法科大学院を希望する大学に設置させた。でも、その弊害が、広がっているんです。たとえば、高い学費を払って法科大学院を修了しても合格する保証はない。めでたく合格して司法修習生になったとしても、その4割が7月現在で進路が未定だといいます。司法の世界にも就職難が待っているのですね。たとえめでたく1回で合格した人でも、預金の400万円は合格のために使い果たしたとか。27歳の男性はとても自分自身でお金が工面できずに、費用は親に負担してもらったとか。お金に余裕のある人しか勉強に集中できないという、厳しい現実があるようです。要は金持ちしかお金を稼げる弁護士になれないというシステムがある限り、歪んだ法曹世界になってしまうんじゃないでしょうか。お金がなくても、成績優秀で人間性も豊かな人が司法試験をクリアできるような、平等性のあるシステムを作らないと、お金を注ぎ込めば医学部に入れる大学と同じになるんじゃないかなと思いますよ。

ちなみに新司法試験は、5年以内に3回の受験制限があります。06年度に終了した未修1期生(法学部以外の出身者)は、今年の試験が最後のチャンスでしたが、5年で合格できたのは39.5%でした。残りの人は、高い学費の法科大学院に注ぎ込んだ授業料が、そして5年の歳月がムダになったわけですね。あ〜あ、お金も時間も勿体ないですよね。法学部の出身者は5年以内に合格できたのは修了者全体の63.5%といいます。でも、そう考えてみれば、結構合格率は高いじゃないですか。まあ、皆さん、しっかり勉強してくれたらいいのですが。

写真は、鱧に片栗粉をつけて、湯引きしたものです。関東では鱧は馴染みが薄いですが、私は大好きです。その鱧も、もう終わりですね。まだまだ暑い日が続いていますが。