また、大相撲のテレビ中継がない。

私はまったく気付かなかったのですが、大相撲の本場所が開催されているのですね。なぜか知らないけれど、NHKでは大相撲の中継がありません。新聞などで、技量審査の場所とする。国技館の入場は無料で相撲が楽しめる、などが新聞記事になっていて、今回は本場所ではない、相撲大会のようなものかと私は思っていました。ところが、なんとこれは本場所で、勝ち負けも、優勝も相撲の公式記録となるというのですから、ちょっとびっくりしてしまいました。技量審査の場所で、本場所。じゃ〜、今までの本場所は技量審査の場所ではなかったのか、と突っ込みたくもなりますが。

そんな胡散臭さにNHKはうんざりして、中継をしなかったのかな、と。で、世間として中継のないことに、あまり不満はないように思いますが、これも不思議なことです。私は、相撲中継などはめったと見ません。ただ、ご近所のお年寄りなどは、相撲の中継を楽しみにして、見ているのですね。だから、そんなお年寄りのお宅に、用事でお声掛けするときは、相撲中継のある午後4時ごろから6時までは、インターホンを鳴らさないようにしています。一度、そんな時間におじゃまして長い時間、相撲中継に付き合わされたことがあります。このお相撲さんはなんとかで、などと詳しい解説もしていただきました。お年寄りにとって相撲中継は、カラダも頭も元気にしてくれるのですね。テレビを見ている目の輝きが違います。いきいきとしている。力が入ったり、笑ったり、手を叩いたり。貴重な娯楽なんですね。

だから、本場所なのにNHKは中継しないなんて、年寄りの貴重な楽しみを奪っていることになります。だったら、受信料をほんの少し返してあげなさい。テレビ中継がないことに、不満がでないのは、そんなお年寄りの声を拾っていないことにあります。大勢のお年寄りが、相撲の開催さえ知らないのかもしれません。NHKも次回はちゃんと中継してあげてください。相撲中継を見つめる、あのお年寄りの目の輝きが忘れられませんから。