入浴前には必ず水分補給をしましょう。

秋も深まって、お風呂も気持ちよく入れる季節になりました。熱いお湯を好まれる方も多いと思いますが、お年を召した方、血圧を気にされる方は、たとえ入る時間が短くても熱いお湯は禁物です。熱いお湯に入っていることで、血液がドロドロになり、血管に関わる様々な事故や症状が起こりかねません。ぬるめのお湯でゆっくりと長く、10分くらいの入浴が理想的です。40度程度のお湯でじっくりカラダを温めると、血液の流れも良くなり、疲労回復にもつながります。一般的には、40度の風呂に10分入ると、約500ccの水分が失われますので、入浴前、必要ならば入浴中も水分補給は必要です。もちろん風呂上がりにも。

入浴時の事故を防ぐためにも、早朝の起床してすぐの入浴や、食事の直後は入浴を控えましょう。起きてすぐは、カラダが正常な状態になれてないので、起床後の激しい運動が良くないのと同様なのです。食事の直後は、消化器官の活動に影響を与えます。起床後は2時間以上たってから。食後は1時間程度経ってからの入浴が良いでしょう。これからは午前や夜は寒くなります。脱衣場や浴室を寒くならないように、脱衣前に浴室の壁にお湯をかけたり、湯気で暖かくしたりのひと工夫を。高齢の方や、高血圧の方は、みぞおちまで浅めにつかり、水圧で心臓に負担をかけない半身浴がおすすめです。この時、肩を冷やさないためにタオルなどを用意してください。お酒を飲んだ後の入浴は、アルコールの作用で血圧が上昇したり、不整脈が起こったりと、危険なので厳禁ですよ。

温泉効果のある入浴剤がいっぱい売られていますが、もっと手軽で季節の風情として楽しめるものが日本にはあります。端午の節句の菖蒲湯。冬至の柚子湯。季節によって松、よもぎ、みかん、大根、生姜など。最近はラベンダーなど、リラックス効果が得られるハーブに人気があります。柚子には保温効果があり、みかんは血行を良くします。よもぎは皮膚の炎症、湿疹、虫さされ、痔にも有効とされています。臭いがきついですが酢やガーデニングに使われる木酢液も血行を促進します。風邪の予防には生姜を擦って漉したものを入れると効果があるようです。コンディションに合わせて使ってみると、お風呂が気持ちよくなりますよ。なお、肌に合わない方がおられますので、少量から試してみることが必要です。肌がヒリヒリするようじゃ逆効果ですから。