梨の長十郎は、どこにある。

岡山から梨が送られてきました。品種は幸水と二十世紀。なんと二十世紀とは、懐かしい品種です。今の梨は幸水とか豊水とか、粒も大きくなって、二十世紀と比べると、こんなに大きさが違う。だんだんと梨は大きくなっていくのでしょうか。さて、食べ比べです。幸水をかじる。サクッといつも通り、柔らかくジューシーです。次に二十世紀をかじる。シャクッと歯ごたえがあります。幸水より、ちょっと固い。幸水より少し甘みは薄いが、ほのかに酸味が感じられ、そのバランスが絶妙なのです。ただただ甘い幸水より、甘み酸味が入り交じった二十世紀の方がなんだか懐かしい味。そういえば、長十郎という品種がありました。最近は、めったと見かけません。どんな味だったか、もう思い出せない。久しぶりに二十世紀を味わって、長十郎を思い出してしまいました。もう一度、食べてみたいなあ、長十郎。

ところで梨には、コレステロール値を低下させるリグニンが豊富に含まれています。梨はシャリシャリした食感がありますが、これはリグニンという成分などの石細胞で、不溶性の食物繊維なのです。リグニンはコレステロールと合体して大便の中に移動します。つまり体内にとどまったコレステロールを排出するのを促進する働きがあるのです。梨にはリグニンと同時にペクチンも多く含まれていますから、コレステロール低下の効果をさらに強化したフルーツと言えるでしょう。ビタミンCと鉄分も豊富ですから、消化器系の働きを助ける効果もあるのです。だから、旬の梨を積極的に食べましょうね。