夏の果物の王様は、私的にはスイカです。

ドーンと緑のでっかい玉に、黒っぽい幾つもの筋が入って、包丁でバキッと割ると、赤い果肉と幾つもの黒い種があらわれる。それを、さらに切り分けて、シャクッと豪快にかぶりつく。あれっ、母さん、冷えてないよ〜。そりゃそうです。スイカは冷えてこそ、おいしさも格別。昔は、家庭の井戸にドーンと沈めて、頃合いを見計らって、引き上げたものでした。川では、川の清流で冷やして。海では、海水にドボンと浮かべて。そして、お楽しみはスイカ割り。ああ、そんな昔が懐かしいですね。

なんで夏にスイカはあるのでしょうか。スイカは夏の暑さからくる熱を抑えて、利尿作用があるのでむくみや解毒作用がある食べ物として利用されてきました。スイカにはシトルリンというアミノ酸が含まれています。シトルリンは体内に吸収されると、他のアミノ酸とともに体内で発生するアンモニアを無害な尿素に変換させて排泄するように働きます。さらにスイカにはカリウムが豊富です、カリウムはナトリウムとのバランスを保つため、余分なナトリウムを排出し、利尿作用を高めることで、カラダのむくみ改善に役立つのですね。

イカの赤い色はリコピンです。リコピンはトマトにも含まれ、強力な抗酸化作用があり、動脈硬化やガンなどを引き起こす活性酸素を抑制してくれるのです。さらには、シミ・ソバカスにも効果があり、ビタミンCが酸化したり壊れてしまうのを止める働きのあるシスペイン。動脈硬化を防ぎ、抗脂肪肝ビタミンと呼ばれ、肝臓に脂肪がつかないように働くイノシトール。糖質分解酵素のマンノシターゼが含まれているのです。ま、そんな難しいことより、夏にスイカがあるのは、夏にスイカを食べるとカラダに良いということですね。だから、しっかりスイカを食べましょう、カラダのために。旬の食べ物は、その時に必要な食べ物でもあるわけですから。一度に食べきれないときは、スイカのジュースもおいしいですよ。種をすっかり取って、ミキサーに入れるとき、ほんの少し砂糖を加えるのがポイントです。