最近の大根、辛くない。


とっくに大根のシーズンは終わっていますが、3カ月ぐらい前に感じたことです。スーパーで買ってきた大根。でかい大根を選んで取ったけれど、つかんだ感触がちょっと違う。カチッとした固さがない。そして家で大根の皮をむいて、おろし器で大根をおろす。大根をしっかり持ってゴシゴシするが、なんだかブワッとして柔らかい感触。その柔らかさで、とってもおろしにくい。ま、なんとかすりおろして、もうこれ以上おろせない小さな大根の一片を口に放り込む。やや甘みがあるが、大根特有の辛みが全くない。なんだか物足りない。昔の大根とは格段に違う。

最近の野菜は、昔の野菜に比べて栄養価はかなり低いという。苦みや辛みが少ないのは、その証拠。品種改良して、食べやすくしているんだろうけど、それに慣らされて人の味覚って落ちるんだよね。化学調味料食品添加物で作られた旨味にも慣らされて、これまた味覚が落ちてしまう。ま、大根だって、冬だけでなく、夏だってスーパーには並んでいる。大根特有のジアスターゼだって少ないのかもね。

でもね、人はなんで旬でもない夏に大根を食べたいと思うようになったのか。さらに、暑い夏が旬のはずのイチゴを冬に食べたいと思うようになったのか。人間の傲慢さかも。旬だからこそ、おいしさがある。真冬に育つイチゴは、ハウスで暖房が欠かせない。本当にばかばかしいことだ。イチゴは、暑い真夏が一番おいしい。暑い真夏にこそ、必要とする栄養素を含んでいるのだから。

だから旬でない野菜は、わが家ではあんまり使わないようにしています。ホウレンソウや大根、白菜などのシーズンはとっくに終わりです。これからは、キャベツ、ピーマン、トマトなどが旬ですね。いま、小玉スイカなんてのが出回っていますが、どうせハウスもので、値段が高いだけでしょ。そんな、無いものねだりをするから、野菜や果物の栽培がずれたり、ちょっとした不足から高騰したりするんですね。もうすぐ夏。おいしく、栄養価の高い、ファイトケミカルがたっぷりの夏野菜をしっかり食べましょうね。