鬼怒川の洪水被害は、大雨と堤防だけの問題でしょうか。

鬼怒川沿いの堤防が決壊して、住宅地に侵入した出水により、多くの人が亡くなり、夥しい数の住宅が被害を受けました。今、世の中は原因として堤防強化工事の遅れを指摘したり、堤上に設置したソーラーパネルがその工事によって土台を弱くしたなどと言われていますが、はたしてそれだけでしょうか。私は、今の日本の大地が保水力を失っているのではないかと考えます。日本列島って、ほとんどが森林だってことは誰もがご存知でしょう。しなし、日本の森林は放置状態のところが多く、その原因は手入れする人が極端に減少しているからです。山の木々は下草を刈ったりして、手を加えることで木々の順調な成長が望めるのです。木々の成長には水は欠かせませんが、木が大地にしっかりと根を張ることで水分を確保できるのです。ハイキングや森林浴だけでなく、ドライブで走り抜ける森に癒される人は多いと思います。だから、森林は大事にして欲しい。たとえ豪雨があっても、森に十分な保水力があれば、川に流れ出てしまう水は少なくてすみます。堤防を高く、頑丈なものすることも大切でしょうけど、森林も水を溜める力を持っているのですよ。もっともっと広い視野を持って、日本の治水を見直して欲しいと思いますね。