世界遺産の登録、とりあえずはおめでとうです。


小笠原諸島世界自然遺産に登録され、平泉が世界文化遺産に登録されて、日本のいわゆる世界遺産は16件目となりました。私には、おめでたいことなのか、喜ばしいことなのかは分かりませんが、観光地として注目されることは間違いないことですね。しかし、観光地として人がドッと押し寄せると、その場所は荒れ果ててしまいます。たとえば、日本の富士山は霊峰として崇められてきましたが、それ以上に富士山を足蹴にして、ウンチやシッコの出し放題やら、ゴミの散乱やら。人間は限りなく富士山を汚し続けてきました。ウンチまみれの富士山が世界遺産に登録されるわけありませんものね。

さて、小笠原ですが、交通の便は6日に1回の船便しかなく、それも定員が1000人ということです。この辺がいいですね。それ以上の観光客は押し寄せることができません。ま、VIPならばヘリやら、クルーザーやらをチャーターして、いけないこともないですから。私が心配するのは、これ以上の自然破壊をしてはいけない、ということです。富士山が世界遺産に指定されないのは、みんなが寄って集って汚し荒らしたからにほかありません。世界遺産に登録された、岐阜や富山の合掌造りだって、観光客が押し寄せて、住民の生活に支障が出るほどプライバシーが脅かされたそうです。

自然遺産でいちばんいい保存方法は、人がその場所に入らないことだと言われています。自然を破壊できるのは、人間しかいない。そのことを、私たち人間は忘れてしまっているのです。原子力発電も厄介な代物ですが、火力も水力も風力も、自然を破壊しながらのエネルギー産生なんですね。それに、世界遺産以外にも、もっと素晴らしい残したい自然はいっぱいあります。私としては、そちらに注目したいですね。身近な自然を大切にしましょうね。