生肉を子どもに食べさせないで。

富山、福井の焼肉店で、ユッケなどの生肉を食べた男児が、O-157O-111大腸菌によって死亡しました。富山では大人などの20数人が食中毒を起こしていますが、福井では症状の出たのが男児だけです。小さな子どもは、大腸菌などの耐性に弱いことが考えられます。大人では大丈夫でも、子どもなら命を落とすことにもなりかねないので、決してお子さまには生肉を食べさせないようにご注意ください。

これからは、カンピロバクター食中毒が、夏に近づくと流行出します。牛刺し、レバ刺し、馬刺しなどの生肉料理や加熱不足の肉を食べることによって、カンピロバクター食中毒が起きます。肉ってどんなに新鮮でも、生肉には様々な菌が付着しているものなんです。だから、十分に加熱すれば、菌は死滅します。ところで、カンピロバクター食中毒は、最近の研究で、筋肉を動かす運動神経の障害を引き起こし、急に手や足に力が入らなくなるギラン・バレー症候群になる可能性があるらしいのです。大原麗子さんがギラン・バレー症候群の治療のために芸能活動を休止しましたね。

家庭においても、食中毒は発生します。肉、魚、野菜などは新鮮なものを購入しましょう。特に冷蔵や冷凍などの温度管理が必要な食品の購入は、買物の最後にして、購入したら直ちに帰宅して、直ぐに冷蔵庫に入れましょう。冷凍品は、解凍が終わったら直ぐに調理することです。解凍した食品を、使わないからといって、冷凍庫に戻すのは危険です。冷凍や解凍を繰り返すことで、食中毒菌が増殖することもありますから。

先ほど子どもに生肉を食べさせるのは危険だといいましたが、お年寄りでもO-157などの腸管出血性大腸菌感染症は症状が重くなりやすく、死亡率が高くなります。子どももお年寄りも同様ですので、加熱が十分でない食肉は食べない方が無難です。食品は加熱することで、大腸菌は死滅します。目安は、中心部の温度が75度以上で、1分間以上加熱することです。これからは食中毒が多く発生する季節です。生肉は、食べるのを止めた方がいいですよ。